忠清南道(舒川郡 )

舒川八景のひとつ「馬梁里ツバキの森」は、8,265平方メートルの敷地内に樹齢約500年のツバキ80本あまりが生い茂っています。その成り立ちには、いくつか言い伝えがあり、ひとつは約500年前、馬梁の水軍僉使(水軍の武官)が、海辺にある花を増やせば村が繁栄するだろうという夢のお告げを実行し、森ができたというもの。もうひとつは、漁に出た夫と子どもを海で失くした老婆が沖合いで天に昇る龍王を見て、龍王を敬い怒りをおさめなければならないと考え、夢のお告げによりツバキの種を得て、それを撒きツバキが生い茂ったとされるものです。 ここは、韓国では数少ないツバキの森であり、また、気候面においてツバキが生息できる北の限界線上に位置するという植物分布学的な価値もあります。さらに伝統的な豊漁祭や伝説もあることから文化的価値も高いとされ、1965年には天然記念物第169号に指定されました。 ツバキは、ツバキ科に属し、韓国を含め日本や中国などの暖かい地方に分布しています。韓国では南側の海岸や島でみられます。ツバキは普通、高さ7メートルくらいまで育つ暖温帯性常緑広葉樹ですが、ここのものは強い風を受けるため約2mしか伸びず、横に広がっています。また、森の西側は風が強いため、残っているツバキは数本で、東側に約70本が分布しています。花が咲く時期によって「チュンベク(春栢)、チュベク(秋栢)、トンベク(冬栢)」と呼ばれ、馬梁里のツバキは春に咲く「春栢」です。常緑性の高木で、厚く光沢のある濃い緑色の葉がたくさんついており、とてもきれいです。3月下旬ごろから花が咲きはじめ、緑の葉と紅い花のコントラストは美しく、5月初旬ごろまで訪れる人々の目を楽しませます。森の頂上には東屋「冬柏亭」があり、ここから、海に浮かぶオリョッ島や美しい夕日が一望でき、まるで水墨画のような世界が広がります。さらに、ここは地理的特性により日の出と日の入りがどちらも見られるとして人気のスポットとなっています。また、冬柏亭の近くには馬梁タンチプと呼ばれる豊漁祭祠堂があり、その昔から、毎年ここで大漁と安寧を祈願する祭祀が営まれています。    


全羅北道(茂朱郡 )

テコンドー公園は、世界182カ国で6千万人の競技人口を誇るテコンドーの聖地として韓国を代表する文化観光資源となるべく全羅北道茂朱郡に造成されました。世界中のテコンドーに携わる人々の交流の場となると共に、テコンドー文化芸術産業のハブとして機能することをビジョンとして掲げています。伝統と現代の建築様式が調和を成しているテコンドー公園は、世界中のテコンドーに携わる人々の心のふるさととなるでしょう。* 規模総面積:2,314,060m²(70万坪)団地造成面積:1011574.8m²(30万6千坪)建築延べ面積:261158.2m²(7万9千坪)


全羅南道(麗水市 )

多島海海上国立公園地域でまるで大きなスッポンに似ていることから金鰲島と呼ばれています。さまざまな説話と伝説、民謡、伝統遊びなどが伝えられています。緑豊かな島で朝鮮時代には王室で民間人の入居を禁止して鹿狩りをした場所でもあります。韓国最大のクロダイの産卵地のひとつとしても有名で数種類のタイが釣れることで釣りの愛好家たちに人気の場所です。 * 島の構成 : 金鰲島の他37島 * 面積:42.34平方メートル


京畿道(九里市) , 九里

東九陵(トングルン)は59万坪の林の中にある朝鮮朝の王たちの墓です。全部で9つの陵に17の幽宅がありますが、他の陵に比べ規模が大きく、林が茂り周辺の景色がとても美しいところです。9つの陵は朝鮮王朝の初代王である太祖・李成桂(在位1335〜1408)の陵である健元陵をはじめ、多くの王の陵墓がある。ここは陵全域に林が茂り、陵と林の間に小道があり散策するのにちょうどよいです。特に東九陵で有名なものは歴史が深いススキです。長く育ったススキは太祖・李成桂の故郷である咸興から移植されたものといわれています。600年の歴史を持つ朝鮮のように悠久な歴史を抱いています。


京畿道(漣川郡)

韓国の旧石器遺跡を代表するこの遺跡地は1978年米軍兵士によって偶然石器が発見され、世界的に注目される旧石器時代の遺跡地として知られるようになりました。1978年の石器発見以降現在まで11回にわたる発掘が行われ、3000点以上の遺物が採集されています。これら石器の発見は、東アジアとアフリカ、ヨーロッパで旧石器文化を二分していたモビウスの学説を変えるきっかけにもなりました。また東アジアの旧石器文化を新しい角度から理解しようとする試みが増え、これは韓国の旧石器研究だけではなく、全世界の旧石器研究を豊富にすることにもなりました。現在全谷里先史遺跡地内には旧石器遺跡館や資料館などの施設と、旧石器時代の生活が表現された野外造形物が自然環境と調和するように配置されて旧石器時代をわかりやすく理解できるように工夫されています。


京畿道(水原市) , 水原

ミスタートイレットこと沈載徳(シム・ジェドク)氏は世界トイレ協会の創立を記念し、30年以上住んでいた家を取り壊して便器型の家を建て、解憂斎(ヘウジェ)と名づけました。解憂斎とは「懸念を解く空間」という意味で、寺院のトイレを意味する解憂所(ヘウソ)に由来します。2007年3月に工事を始め、同年11月1日に完工し、便器型の家「解憂斎」は2007年にギネスブック韓国記録院から「もっとも大きなトイレ造形物」という記録を認められ、国内外のマスコミから注目されました。沈載徳氏が亡くなった後、彼の意思により遺族が2009年7月に水原市に寄贈し、改修が行われました。水原市トイレ文化展示館「解憂斎」は2010年10月30日にオープンしました。


済州道(済州市 ) , 済州東部

天然記念物に指定されている「榧子林(ピジャリム)」は、樹齢500~800年のカヤの木が2,800株も密集して自生しているところです。木の高さは7~14メートル、直径50~110センチメートル、幅10~15メートルになり、世界最大規模のカヤの森林と言われています。この森林は村で神に捧げる祭祀をする時に使ったカヤの種子が四方に広がって育ったものと推定されています。森林の中には済州道で最も古い木といわれる樹齢800年以上になるカヤがあります。高さ25メートル, 周囲6メートルでカヤの先祖の木ともいわれています。また、森林の中には珍しい蘭と植物も自生しています。昔はカヤの実を駆虫剤として使ったり、油を絞って使ったりもしました。済州市が1992年、「榧子林」を散策路として整備し、済州市民と観光客が森林浴を楽しんでいます。


仁川(甕津郡)

仁川広域市の北西14km、江華島から南側に5km離れた場所にある島で、面積6.92㎢で海岸は全長16.1kmです。「信島」という地名は、ここに住んでいた住民たちが誠実で純朴だという意味から由来しています。塩を生産しているため、真塩とも呼ばれています。クボン山の頂上からも永宗島など黄海の島々を一目で見下ろせます。また1992年に矢島まで長さ579mの連島橋が設置されました。 島の北側と南側には2つの山地が立っていて、南西部に大きな湾入があり、島の周囲を広く干潟地が囲んでいます。境地面積が比較的広く、住民の大部分が農業を営んでいます。海辺にはハゼや貝などが多くとれ、糖度が高い葡萄が栽培されています。東側に坪村、南西側に皐南里、南西側海岸に九老池などの村がありますが、全て基地漁業を営んでいます。 矢島・茅島とともにカラシラサギやウミネコなど稀少な種類の生息地として知られています。