泉隠寺
 
全羅南道(求礼郡 ) ,
全羅南道文化財資料第35号に指定されている泉隠寺は統一新羅時代に創建された古寺として智異山の西南側に位置しており、大韓仏教曹渓宗 第19教区の本社である華厳寺の末寺として華厳寺、双渓寺とともに智異山3大寺刹の1つに選ばれています。泉隠寺は智異山の中でも特に明るく温かい場所にあり高く深い渓谷から流れ出る澄んだ水が寺の横を流れ、周りは雄大な山々に囲まれています。泉隠寺のもともとの名前は、興徳王3年(828年)にインドの僧侶と韓国の徳雲祖師が寺を創建した当時、境内に露のように冷たく澄んだ泉が湧いていることから甘露寺と呼んでいました。この泉の水を飲むと心(精神)が洗われるといい多くの僧侶たちが訪れたり、高麗の忠烈王の時には「南方第一寺刹」に昇格されたりしました。ところが、仁辰倭乱で寺が燃え改築した際、大きな蛇が泉によく現れ、捕まえて殺したところ泉の水が出なくなったといいます。そこから「泉が隠れた」という意味で名前を泉隠寺に変えましたが、その後も何度も火事と災難にみまわれ、村人たちは寺を守っていた蛇を殺したせいだと恐れました。この知らせを聞いた朝鮮4大名筆の1人である李匡師が、まるで水の流れるような書体で“智異山 泉隠寺”という文字を書き門に掛けたところ火事が起こらなくなったといいます。泉隠寺内には法堂である極楽殿(全羅南道有形文化財 第50号)と泉隠寺極楽殿、阿弥陀後仏幀画(宝物 第924号)があり、また李国師が文字を掛けた門を抜け、独特で趣あふれる垂虹楼を過ぎるなど、お寺を訪ね行く楽しみもあります。

金鰲島
 
全羅南道(麗水市 ) ,
多島海海上国立公園地域でまるで大きなスッポンに似ていることから金鰲島と呼ばれています。さまざまな説話と伝説、民謡、伝統遊びなどが伝えられています。緑豊かな島で朝鮮時代には王室で民間人の入居を禁止して鹿狩りをした場所でもあります。韓国最大のクロダイの産卵地のひとつとしても有名で数種類のタイが釣れることで釣りの愛好家たちに人気の場所です。 * 島の構成 : 金鰲島の他37島 * 面積:42.34平方メートル

舒川 馬梁里ツバキの森
 
忠清南道(舒川郡 ) ,
舒川八景のひとつ「馬梁里ツバキの森」は、8,265平方メートルの敷地内に樹齢約500年のツバキ80本あまりが生い茂っています。その成り立ちには、いくつか言い伝えがあり、ひとつは約500年前、馬梁の水軍僉使(水軍の武官)が、海辺にある花を増やせば村が繁栄するだろうという夢のお告げを実行し、森ができたというもの。もうひとつは、漁に出た夫と子どもを海で失くした老婆が沖合いで天に昇る龍王を見て、龍王を敬い怒りをおさめなければならないと考え、夢のお告げによりツバキの種を得て、それを撒きツバキが生い茂ったとされるものです。 ここは、韓国では数少ないツバキの森であり、また、気候面においてツバキが生息できる北の限界線上に位置するという植物分布学的な価値もあります。さらに伝統的な豊漁祭や伝説もあることから文化的価値も高いとされ、1965年には天然記念物第169号に指定されました。 ツバキは、ツバキ科に属し、韓国を含め日本や中国などの暖かい地方に分布しています。韓国では南側の海岸や島でみられます。ツバキは普通、高さ7メートルくらいまで育つ暖温帯性常緑広葉樹ですが、ここのものは強い風を受けるため約2mしか伸びず、横に広がっています。また、森の西側は風が強いため、残っているツバキは数本で、東側に約70本が分布しています。花が咲く時期によって「チュンベク(春栢)、チュベク(秋栢)、トンベク(冬栢)」と呼ばれ、馬梁里のツバキは春に咲く「春栢」です。常緑性の高木で、厚く光沢のある濃い緑色の葉がたくさんついており、とてもきれいです。3月下旬ごろから花が咲きはじめ、緑の葉と紅い花のコントラストは美しく、5月初旬ごろまで訪れる人々の目を楽しませます。森の頂上には東屋「冬柏亭」があり、ここから、海に浮かぶオリョッ島や美しい夕日が一望でき、まるで水墨画のような世界が広がります。さらに、ここは地理的特性により日の出と日の入りがどちらも見られるとして人気のスポットとなっています。また、冬柏亭の近くには馬梁タンチプと呼ばれる豊漁祭祠堂があり、その昔から、毎年ここで大漁と安寧を祈願する祭祀が営まれています。    

テコンドー公園展望台
 
全羅北道(茂朱郡 ) ,
テコンドー公園は、世界182カ国で6千万人の競技人口を誇るテコンドーの聖地として韓国を代表する文化観光資源となるべく全羅北道茂朱郡に造成されました。世界中のテコンドーに携わる人々の交流の場となると共に、テコンドー文化芸術産業のハブとして機能することをビジョンとして掲げています。伝統と現代の建築様式が調和を成しているテコンドー公園は、世界中のテコンドーに携わる人々の心のふるさととなるでしょう。* 規模総面積:2,314,060m²(70万坪)団地造成面積:1011574.8m²(30万6千坪)建築延べ面積:261158.2m²(7万9千坪)

東九陵[ユネスコ世界文化遺産]
 
京畿道(九里市)
東九陵(トングルン)は59万坪の林の中にある朝鮮朝の王たちの墓です。全部で9つの陵に17の幽宅がありますが、他の陵に比べ規模が大きく、林が茂り周辺の景色がとても美しいところです。9つの陵は朝鮮王朝の初代王である太祖・李成桂(在位1335〜1408)の陵である健元陵をはじめ、多くの王の陵墓がある。ここは陵全域に林が茂り、陵と林の間に小道があり散策するのにちょうどよいです。特に東九陵で有名なものは歴史が深いススキです。長く育ったススキは太祖・李成桂の故郷である咸興から移植されたものといわれています。600年の歴史を持つ朝鮮のように悠久な歴史を抱いています。

解憂斎
 
京畿道(水原市)
ミスタートイレットこと沈載徳(シム・ジェドク)氏は世界トイレ協会の創立を記念し、30年以上住んでいた家を取り壊して便器型の家を建て、解憂斎(ヘウジェ)と名づけました。解憂斎とは「懸念を解く空間」という意味で、寺院のトイレを意味する解憂所(ヘウソ)に由来します。2007年3月に工事を始め、同年11月1日に完工し、便器型の家「解憂斎」は2007年にギネスブック韓国記録院から「もっとも大きなトイレ造形物」という記録を認められ、国内外のマスコミから注目されました。沈載徳氏が亡くなった後、彼の意思により遺族が2009年7月に水原市に寄贈し、改修が行われました。水原市トイレ文化展示館「解憂斎」は2010年10月30日にオープンしました。

榧子林
 
済州道(済州市 )
天然記念物に指定されている「榧子林(ピジャリム)」は、樹齢500~800年のカヤの木が2,800株も密集して自生しているところです。木の高さは7~14メートル、直径50~110センチメートル、幅10~15メートルになり、世界最大規模のカヤの森林と言われています。この森林は村で神に捧げる祭祀をする時に使ったカヤの種子が四方に広がって育ったものと推定されています。森林の中には済州道で最も古い木といわれる樹齢800年以上になるカヤがあります。高さ25メートル, 周囲6メートルでカヤの先祖の木ともいわれています。また、森林の中には珍しい蘭と植物も自生しています。昔はカヤの実を駆虫剤として使ったり、油を絞って使ったりもしました。済州市が1992年、「榧子林」を散策路として整備し、済州市民と観光客が森林浴を楽しんでいます。